私は遺跡を発掘・調査する民間企業に勤めていたことがあります。
実はこの仕事、測量業務と密接な関係があるのです。
実はこの仕事、測量業務と密接な関係があるのです。
遺跡の調査をする際、記録図面や地点記録を残すのですが、これらは主に世界測地系に合う座標を持たせます。
地球上のどの位置で確認できたものであるのかを記録するのです。その必要から、遺跡調査がまだ県や市町村の教育委員会主体の頃から、測量だけは民間会社に委託される事が多くありました。
そのため、遺跡調査の(測量が主ですが)ノウハウを持った測量会社が新たに遺跡調査部門を設ける事が多くなりました。私が所属する会社もその1つです。そして10~15年前から「遺跡調査には民間企業を活用すべし」という風潮となり、今ではこうした専門企業が集まり公益社団法人をつくるまでに業界が成長しています。
座標を持たせる必要があるとはいえ、遺跡の測量ですので何か建物を造るよりは大雑把な計測をします。3級どころか4級基準点からでも、遺跡内で使用する仮基準点を移設したりします。こうした移設はトランシットなどの機械の扱いが多少わかるようになれば行えてしまうもので、測量士の資格を持っていない私でも行った事があり、測量機器の買取り会社との付き合いもある為、中古の機器を買って一通りの道具は揃っています。
しかし測量士補ないしは測量士の資格を持ったものが必ず入ること、と定められた調査(こうした規定を定めるのは監督義務のある教育委員会です)もあります。こうした時のために測量士補の試験を受ける人は、社内にも少なくありません。かくいう私もそろそろ挑戦しようかなあ、と考えたりします。
遺跡調査の業務内容は多岐に渡りますが、その中でも測量はとても重要なものなのです。
PR